建築雑誌を読んでみたいと思っても、新建築、a+u、Casa BRUTUSなど、並んでいる名前だけでは違いがわかりにくいですよね。
僕は新建築やa+uなどの専門誌を主に図書館で読み、Casa BRUTUSは以前、毎月買っていました。
建築知識は気になる特集のときに買うといった感じで読み分けをしています。
建築を気軽に楽しみたいのか、設計の参考になる作品を探したいのか。
それによって、手に取りたい雑誌も変わります。
まずは自分が今、知りたいことに近い一冊を選べばいいと思います。

そして、雑誌を選ぶのと同じくらい考えたいのが読み方です。
「建築雑誌を見るだけで終わりにしていないか?」
これは学生の頃、設計製図の授業で先生から言われた言葉です。
「すごいな~」「かっこいいな~」と写真を眺めて終わっていないかという話でした。
僕が読むうえで意味があると思っているのは、図面と設計者の説明からその形や間取りになった理由を考えることです。
設計者の頭の中でどのように考えが進んだのかを知ることが、大学の課題などで困ったときのヒントになるかもしれない。
そんな気持ちで読んでいました。
ここでは、僕が読んでいる、あるいは以前読んでいた9誌の特徴と建築雑誌を設計の参考にする読み方を紹介します。
- 建築・デザインに関する9誌の特徴と選ぶ目安
- 図書館で読む、特集号を買うなどの読み分け方
- 写真・図面・設計者の説明を照らし合わせる方法
- 気になった作品を課題や設計の参考にするための残し方
建築雑誌のおすすめ9選と選び方

建築作品を図面と一緒に読む専門誌から、暮らしやアートを通して建築に触れる雑誌まで9誌を紹介します。
読む目的を考えながら選べるように先に特徴をまとめました。
| 雑誌名 | 読む目的の目安 |
|---|---|
| 新建築 | 日本の現代建築を写真や図面から知りたい |
| a+u | 海外の建築や建築家の考え方に触れたい |
| 商店建築 | 店舗・ホテルなどの空間や内装を見たい |
| 住宅建築 | 住まいと暮らしの関係をじっくり考えたい |
| GA JAPAN | 作品の解説や設計の過程を読みたい |
| Casa BRUTUS | 建築・デザイン・暮らしを気軽に楽しみたい |
| Pen | 建築とあわせてアートや文化にも触れたい |
| 日経アーキテクチュア | 建築の実務や業界で起きていることを知りたい |
| 建築知識 | 設計・材料・構造など、気になるテーマを学びたい |
この表は優劣をつけたランキングではありません。
たとえば、作品の平面図を比較したい日と建築やインテリアを気軽に楽しみたい日では同じ人でも選び方が違ってきます。
各誌の扱う内容は公式情報をもとに紹介しています。
僕自身の読み方や感想についてはその都度分けて書いていきます。
おすすめの建築雑誌 その1「新建築」
新建築は日本の現代建築を写真や図面で紹介する建築専門誌です。
国内の建築作品を知りたいときや実際の作品を通して設計について考えたいときに候補になります。
専門誌を何冊も毎月買うという読み方だけでなく、図書館で目を通しながら気になる作品を探すという付き合い方もあります。
設計の参考にするなら、建物の外観だけでなく、敷地と建物の位置関係、入口、室内のつながりまで見たいところです。
たとえば集合住宅を調べるときも、住戸の間取りに加えて共用部分や外部空間をどのようにつくっているかに目を向けられます。
図面を見ただけでは理由がわからない部分は設計者の説明と照らし合わせてみます。
「なぜここに余白があるのか」「どうしてこの向きに開いているのか」と疑問を持つと読みたいところを絞りやすくなります。
おすすめの建築雑誌 その2「a+u(エーアンドユー)」
a+u(エーアンドユー)は、世界の建築を紹介する日本語と英語の両方で読める建築雑誌です。
海外の建築作品や建築家に関心がある人に向いています。
作品の紹介に加えて、建築家や評論家などによる文章も掲載されています。
建物の形だけでなく設計の考え方や背景まで読めるところが選ぶうえでのポイントです。
海外の事例を読むときは、写真で目に入った形に加えてその建築が置かれた環境も確認しておきたいところです。
同じ住宅でも周囲に建物が密集している場所と広い敷地の中に建つ場所では外への開き方が違います。
地域の気候や使える材料、暮らし方について説明があれば図面と一緒に読んでみてください。
自分の課題に近い用途が見つからなくても、「周囲との関係をどう考えたのか」という問いは持ち帰れます。
海外の建物をそのまま日本の敷地に当てはめようとするより条件の違いを押さえながら読むほうが参考にしやすいと思います。
特定の建築家やテーマを扱う号もあるため、まず目次を見て、気になる特集から選ぶと入りやすいです。
日本語の文章を頼りに読み進められるので英語だけの雑誌だと思って避ける必要もありません。
おすすめの建築雑誌 その3「商店建築」
商店建築は、店舗や商業空間のデザインを扱う雑誌です。
カフェ、ショップ、ホテルなどの空間や、インテリアに興味がある人に合うと思います。
住宅とは違う人が訪れて過ごす場所について調べたいときに候補に入れたい一冊です。
店舗の事例を見るなら、内装の色や材料だけでなく、お客さんがどこから入り、どこに向かい、どこで立ち止まるのかを考えてみると面白いです。
カフェなら、入口とカウンター、客席の関係から読み始められます。
写真で落ち着いた雰囲気に見えた場所も、照明の位置、天井の高さ、家具の置き方などに分けて見ると何に惹かれたのかを説明しやすくなります。
掲載されている図面や解説を使って気になった部分を確かめてみましょう。
一方で、写真からわかることには限りがあります。
きれいに見えることと実際の使いやすさは同じとは限りません。
図面にスタッフの動線が示されていればお客さんの動きとあわせて見るという読み方もできます。
店舗のデザインを学びたい学生だけでなく、自分の店の雰囲気や空間の使い方を考えたい人も関心に近い業種の特集から探すと選びやすいです。
まずはカフェ、ホテル、物販店など、用途を一つ絞ってみてください。
おすすめの建築雑誌 その4「住宅建築」

住宅建築は住まいを文化として考えることを掲げる建築専門誌です。
住宅にかかわる専門家に向けた特集や連載があり住まいの設計をじっくり読みたい人の候補になります。
住宅を読む面白さは、一つの間取りの中に敷地の条件とそこでの暮らし方が重なっているところにあると思います。
部屋数だけを数えても住まいのつくり方までは見えてきません。
たとえば、居間と庭の関係、家族が集まる場所と一人になれる場所の距離、窓から見えるもの。
こうした点を写真や図面で追うと生活の場面を想像しながら読めます。
木材や仕上げが気になった場合も、木を使っているから落ち着くで終わらせず、どこに、どのように使っているかを見てみます。
壁なのか天井なのか手が触れる部分なのか。
材料と人の距離を考えると同じ材料の使い方にも違いがあると気づけます。
住宅の課題に取り組むなら自分の想定している住まい手と掲載作品の住まい手の条件を比べてみるのも一つの方法です。
見た目の好みと暮らしに合うかどうかを行き来しながら読むと間取りを考える材料になります。
おすすめの建築雑誌 その5「GA JAPAN」
GA JAPANは、建築作品の紹介や解説、建築家の言葉を読みたいときに候補となる専門誌です。
公式の各号案内には、作品解説のほか「PLOT 設計のプロセス」のように設計の過程を扱う特集もあります。
完成した建物だけでなく、そこへ至る考え方を知りたい人はこうした特集を探してみるとよさそうです。
設計者の説明を読むときは、印象に残る言葉だけを抜き出すよりその言葉がどこに表れているのかを図面で探してみます。
敷地との関係なのか、部屋同士のつながりなのか、建物全体の形なのか。
言葉と形を結びつけながら読むイメージです。
同じ設計者の作品を複数読める場合は、共通する考え方と、敷地や用途に応じて変わった部分を比べることもできます。
似た外観かどうかだけでは比較するところが少なくなってしまいます。
専門的な文章が難しく感じられたら、最初からすべて理解しようとせず、気になった作品を一つ選んで読み進めてもいいと思います。
写真を見てから説明を読みまた図面へ戻る。
その往復に使える雑誌として考えると手に取りやすくなるのではないでしょうか。
目次に作品名や解説の題名が出ているので自分の関心に近い号を選んでみてください。
おすすめの建築雑誌 その6「Casa BRUTUS」

建築の専門誌は少し難しそうという人に僕が挙げたいのはCasa BRUTUS(カーサ ブルータス)です。
僕の一番のお気に入りの雑誌といってもいいかもしれません。
この雑誌は建築の専門誌特有の小難しさがなくおしゃれでポップな感じで読めるのが良いところ。

以前は毎月買って読んでいましたが、最近は雑誌のサブスクでも読めるようになったので、本で持っていたいという特集が組まれたときだけ買っています。
建築を読むというと図面や専門用語をしっかり理解しなければいけないと構えてしまうこともあると思います。
僕にとってCasa BRUTUSはそこまで肩に力を入れずに楽しめる雑誌です。
建築だけでなく、デザイン、インテリア、アート、旅などを扱っています。
建物そのものから入ってもいいですし、家具や美術館、行ってみたい場所から読み始めることもできます。
暮らしや旅に近いところから建築に触れたい人にはこの幅の広さが選ぶ理由になると思います。
建築の勉強を始めたばかりの人も、こういう場所が好きという感覚を手がかりに読み進められます。
おすすめの建築雑誌 その7「Pen」

Penは、建築に限らず、アート、デザイン、ファッション、文化などを扱う雑誌です。
僕は毎号読むというより気になる特集記事があるときに読んでいます。
建築の専門誌として選ぶより、建築とつながる別の分野にも目を向けたいときの一冊として考えると選びやすいと思います。
たとえば、美術館に興味があるなら建物の形に加えて、そこで何を見せるのか、どんな作品を扱うのかという方向にも関心が広がります。
建築とアートを一緒に読むことで建物の使われ方を考える入口にもなります。
また、つくり手のインタビューでは作品ができた理由や何に関心を持っているのかに目を向けられます。
自分の専門と違う話でも発想の始まり方が気になることはあるのではないでしょうか。
一方で、すべての号が建築を中心に扱うわけではありません。
建築の記事を読みたい場合は表紙の印象だけでなく特集の目次まで確かめてから選ぶほうがよいです。
Casa BRUTUSとどちらにするか迷うならそのときの特集で比べてもいいと思います。
誌名だけで固定するより、自分が知りたい建築家、作品、文化に近い内容を選ぶほうが、読むきっかけをつくりやすくなります。
おすすめの建築雑誌 その8「日経アーキテクチュア」

日経アーキテクチュアは、建築の実務や業界の動向を知りたい人に向いた専門誌です。
建築作品だけでなく、設計・施工を取り巻く技術や仕事上の課題にも目を向けられます。
僕はこの雑誌を定期購読して読んでいました。
公式の掲載記事を見ると、建築プロジェクトの紹介に加え建設業界の動きや技術的な問題を扱う内容があります。
建物ができるまでにデザイン以外のどのような判断が必要になるのかを知る材料になります。
実務の記事を読むときは、起きた出来事だけでなくどんな条件が重なっていたかまで確認してみてください。
設計者、施工者、発注者など、誰の立場から書かれているかでも見えてくる課題は違います。
作品の写真を楽しむ読み方とは少し違い、「現場では何が問題になるのか」「この判断にはどんな背景があったのか」と考えながら読みたい人に合うと思います。
学生なら設計の課題と実際の建築の仕事との距離を知る入口になるかもしれません。
おすすめの建築雑誌 その9「建築知識」

建築知識は、材料、設備、住宅、構造、法律など、建築にかかわるテーマを特集形式で扱う雑誌です。
僕は気になる特集記事があるときに買って読んでいます。
作品を次々に見るというより、ここが知りたいというテーマから選びたいときに候補になります。
設計の途中で疑問が出てきたときや授業で扱った内容をもう少し調べたいときは過去の特集も探してみるとよいです。
最近表紙のイラストがポップになって堅苦しくなくなったのが個人的には嬉しいポイント。
でも、表紙のポップさにだまされてはいけません。
中身はしっかり建築の専門書だからです。
とはいえ、上記で挙げた雑誌の中ではかなり読みやすいというか内容が理解しやすい方の雑誌だと思います。
なので、基礎的なことを調べるのに使うこともおすすめです。
kagetora建築系の本や雑誌は小難しい内容のものが多くて理解に苦しむことが多々ありますが、Casa BRUTUSやPen、建築知識は取っつきやすい方だと思います。
建築雑誌の活用方法と読み方


ここからは気になった雑誌をどう読んでいくかを考えます。
僕が図面と設計者の説明を読むときに大事だと思っていることを軸に作品の見方や記録の残し方をまとめます。
気になった作品を一つ選ぶ
建築雑誌を開いてすべての作品を詳しく読もうとするとどこから始めればいいか迷うと思います。
最初はこの建物が気になると感じたところからパラパラ見てみましょう。
外観が好きでも窓辺の雰囲気が好きでも構いません。
まず気になったところを見つけてそこから少しずつ図面や説明へ進めてみてください。
そのとき、「かっこいい」で止めずに何を見てそう感じたのかを考えてみます。
たとえば「壁の間から外が見える」「低い天井の先に明るい場所がある」「庭と部屋の境目が気になる」といった程度でよいです。
これを意識していると図面を開いたときに確認したい場所が決まります。
建物全体を一度に理解するより写真で気になった場所が平面図のどこにあるのかを探すほうが読み始めやすくなります。
一つの作品でも、光、動線、材料、周辺環境など、見る点はいくつもあります。
最初の一回で全部を調べる必要はありません。
今日は入口、次に読むときは断面というように関心に合わせて分けてもよいと思います。
好きな作品を選ぶところから始めれば自分が何に惹かれるのかも考えられます。
ただし、好きだと思った理由と設計者が意図したことが同じとは限らないので注意しましょう。
写真と図面を行き来する
写真ではその場所の明るさや材料の見え方空間の雰囲気をつかめます。
一方、部屋同士の位置関係や建物全体のつながりは図面とあわせて読むと確認しやすくなります。
まずは、写真に写っている場所を平面図で探してみてください。
窓、柱、階段、家具の位置などを手がかりにするとどこからどちらを向いて撮っているのかを考えられます。
たとえば、写真では広く見える空間でも平面図では隣の部屋や庭とつながっていることがあります。
部屋そのものの広さに加えて視線がどこまで抜けるのかを見ると写真の印象を違う角度から確かめられます。
断面図があれば、天井の高さや床の段差、上下階の関係も見てみましょう。
平面図だけでは読み取りにくかった吹抜けや高窓の位置がわかると写真で見た光の入り方についても考えやすくなります。
立面図は、外から見た窓や壁の配置を確かめるときに使えます。
配置図では、建物と道路、隣地、庭などの関係を見ます。
同じ作品でも図面の種類を変えると確認できることが違います。
図面に書かれていない寸法や使い方を写真の印象だけで決めつけないことも大切です。
「ここは広そう」「この窓から光を入れていそう」と感じたらそれはひとまず自分の読み取りとして置いておきます。
答えがわからない部分が残っても構いません。
わかったところともう少し調べたいところが分かれるだけでも次に読む文章が見つけやすくなります。
形になった理由を説明から読む
僕が建築雑誌を読む意味として大きいと思っているのは、設計者が何を考えてその建物に至ったのかを知ることができるところです。
「このことを考えて、この形にした」「この条件があったので、この間取りになった」
図面と説明をあわせて読むと完成した形の手前にある考え方を追える部分があります。
大学の課題で何か困ったときにその思考のプロセスがヒントになるかもしれない。
僕はそう思って読んでいました。
読むときは説明の中から次の三つを探してみると図面と結びつけやすくなります。
- どのような敷地や使い方の条件があったのか
- その条件の中で、設計者は何を大事にしようとしたのか
- その考えが、配置や間取り、断面にどう表れているのか
たとえば、中庭のある住宅を読む場合、中庭という形だけを見ればいろいろな作品に共通しているわけですが、外からの視線、室内への光、部屋同士の関係など設計者が説明している目的は作品ごとに違うはずです。
そこで、「中庭を設けた」という結果と「なぜ中庭が必要だったのか」という理由を分けて考えてみます。
そして、説明に書かれている理由を押さえてから平面図や断面図で位置と大きさを見直してみましょう。
ただし、雑誌の説明だけで設計中のすべての迷いや判断がわかるわけではありません。
図面を見て自分が想像したことと設計者が実際に述べていることを混ぜないようにすると読み返すときにも役立ちます。
難しい言葉をそのまま覚えるより、「こういう条件に対してこのように考えたのか」と自分の言葉で短く書けるところを探す。
そこから始めてみてもいいと思います。
後から探せる記録を残す
気になった作品を見つけても雑誌名や掲載号を忘れるともう一度探すのが大変です。
ここでは記録の方法として作品ごとに短いメモを残すやり方を紹介します。
紙のノートでもスマートフォンのメモでも表にしても構いません。
最初から大きなデータベースをつくろうとせず後で元のページへ戻れる情報を残しておきます。
- 作品名と設計者名
- 雑誌名、掲載号、ページ
- 用途や竣工年など、誌面で確認できる基本情報
- 自分が気になった点
- 設計者の説明で確認できたことと、まだわからないこと
たとえば「中庭がよかった」だけでは後から読んだときに何が気になったのか思い出しにくいです。
「中庭を挟んだ二つの部屋がどのようにつながるかを図面でもう一度見たい」と書いておけば次に確認したいことまで残せます。
記録が増えてきたら、住宅、店舗、公共施設などの用途で分けたり年代で並べたりしてみます。
光、動線、外部とのつながり、材料など、自分が調べたいことを目印にする方法もあります。
モダニズムなどの建築の潮流で整理したい場合も見た目だけで分類を決めず誌面の説明や別の資料で確かめながら扱いましょう。
分類をきれいに埋めることより後から探せることを優先してよいと思います。
スクラップ形式で残す場合にも雑誌名やページを一緒に記録しておきます。
自分のメモを中心に残す方法なら写真を集めることだけに時間を使わず読んだ内容も残せます。
同じ作品に「住宅」と「光」の両方の目印をつけておけば、用途からでも、気になったテーマからでも探せます。
分類の仕方は記録がたまってから変えても構いません。
複数の号から建築の動きを見る
一つの作品を詳しく読む方法とは別に、複数の号を並べて建築の動きを見る読み方もあります。
たとえば一年分の目次を見て、どのような用途やテーマが取り上げられているかを書き出してみます。
同じ雑誌を続けて見ると、繰り返し扱われる話題や時期による特集の違いを追えます。
材料、改修、環境への配慮、地域との関係など、気になったテーマがあればその号を開いてみましょう。
目次の言葉だけを見て流行と決めずに各作品で何を課題にしているかを確かめます。
同じ「木」を扱う特集でも、構造についての話なのか、内装の材料なのか、地域の資源との関係なのかで、読める内容は違います。
共通する言葉の中にどのような違いがあるかを見ると作品を並べる意味が出てきます。
国内の作品を新建築で見たあと、a+uで海外の事例を探すなど雑誌をまたいで比べる方法もあります。
ただ、雑誌にはそれぞれ編集の視点があるので一冊に載っていることを建築業界全体の傾向と決めつけないほうがよいです。
日経アーキテクチュアのように実務や業界の動きを扱う雑誌もあわせて読むと、作品の背景にある仕事上の課題へ目を向けられます。
新しい技術や制度についてはいつの情報なのかも残しておきます。
すべての号を隅々まで読むのが難しければ、まず目次だけを追い気になるところを選んで読む形でも構いません。
自分が無理なくできる範囲を決めてみてください。
建築雑誌についてよくある質問
建築雑誌は自分が読みたい特集・内容から選ぶのがおすすめ
建築雑誌を選ぶときはいま自分が何を読みたいかを考えると選びやすくなります。
日本の建築作品を見たいなら新建築、海外の建築に触れたいならa+u。
店舗や内装なら商店建築、住まいについて考えたいなら住宅建築、設計の過程を読みたいならGA JAPANが候補になります。
気軽に建築やデザインを楽しみたいときにはCasa BRUTUSやPen。
実務や業界の動きを知りたいときには日経アーキテクチュア、特定のテーマを学びたいときには建築知識という選び方もできます。
ちなみに、僕はすべての雑誌を毎月買っているわけではありません。
主に図書館で読むことが多いです。
気になる特集の号を買ったりしています。
読む目的やそのときの関心に合わせて付き合っていけばよいと思います。
そして、設計の参考にしたくなったら気になった一つの作品について写真、図面、設計者の説明を行き来してみてください。
「この形が好き」から「なぜこの形になったのだろう」へ。
設計者の考え方を知ることが自分が何かに困ったときのヒントになるかもしれません。
まずは手元の雑誌から気になる作品を一つ選んでみてはいかがでしょうか。



