建設業界でも特に設計に関わっている人は、
写真やカメラにこだわる人が多いのか、
設計事務所の仕事では、
建物が完成したときに建築写真を撮るプロカメラマンを
呼んで写真を撮らせるだけではなく、
設計屋さん自身も自分で一眼レフカメラを持ってきて
大量に写真を撮っています。
僕自身も写真が好きなので
プロカメラマンや設計屋さんに話を聞いて
どこのカメラを使っているかだとか、
どうやって撮るときれいな写真になるだとか、
情報収集をしていたりしています。
そんな話を聞いていると
当然自分も良いカメラが欲しくなってしまい、
いつかは欲しいとお金を貯めながら
タイミングを伺っていたわけですが、
ついに、ついに、新しいカメラを買ってしまったので、
今日はこの新しいカメラについてまとめていきます。
今まで使っていたカメラ
これまでは6,7年前に購入した
SONY NEX-5Rというミラーレス一眼レフカメラを
使ってきました。
このカメラはAPS-Cサイズのカメラですが
小型で軽くて持ち運びやすいし、
写真も十分きれいに撮れるし、
個人的には特に不満なく使っていました。
上でも書いたとおり、
設計屋さんやプロカメラマンから
フルサイズのカメラを使うと明るい写真が撮れるとか、
背景のボケ感もきれいと言う話を聞いたり、
実際にフルサイズのカメラで撮った
写真を見せてもらったりすると、
やっぱりフルサイズの方が良いなと思ってしまうわけです。
そんなわけでいつかはフルサイズを買おうと思って、
少しずつお金を貯めていたわけですが、
今年に入ってからNEX-5Rに
使っている途中に突然電源が落ちてしまったり、
電源が入らなくなってしまったりと、
不具合が目立つようになってきたこともあり、
今回新しいカメラを買うこととなりました。
今回購入したカメラ
今回購入したカメラはこれです。
僕の写真レベルを考えたら
このカメラはハイスペック過ぎる位のカメラです。
このもうひとつ古い世代のα7 Ⅱでも十分だと
思っていたのですが、
ⅡにくらべてⅢは格段に性能が良くなっていることと、
高い買い物なので長く使うことを考えたら
少し性能が高めの方が良さそうだったのでこれに決めました。
このカメラはかなり人気のあるカメラなので
Googleで検索するとカメラの性能解説や作例が
たくさん出てきます。
なので、ここではカメラの詳しい紹介は省略します。
このカメラを選んだ理由
このカメラを選んだ理由はいくつかありますが、
一番大きな理由はNEX-5Rのレンズが流用できることでした。
このカメラ、僕にとってはかなりの高額商品です。
お金を貯めていたとはいえ、
レンズを同時購入できるほどの余裕がありませんでした。
おまけに、
NEX-5Rで使っているレンズが
Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA SEL24F18Z
という、お値段の高めのレンズなこともあって、
これを使わないのはもったいないだろうと
思ってしまったのです。
こんなわけで、SONY α7 という選択になりました。
今のレンズではカメラの性能が活かせない?
しかし、せっかく良いカメラを買ったにもかかわらず、
今使っているこのレンズでは、
カメラの性能を十分発揮させることが
できていないようなのです。
NEX-5Rもα7Ⅲも同じEマウントという規格のカメラなので、
レンズをカメラに装着することはできるのですが、
このレンズはAPS-Cサイズカメラ専用のレンズで、
フルサイズカメラには対応していないのです。
このレンズをα7 Ⅲにつけると
クロップモードと言って、
APS-Cサイズのカメラに合わせた画角に調整された
状態で写真を撮ることになります。
クロップモードを使わないで写真を撮ると
こういう写真になってしまいます。
このように四隅が黒くなってしまいます。
クロップモードにすると
通常フルサイズで撮るときと比べて
画素数が落ち、画質も少し悪くなるようなのです。
ちなみに、クロップモードにして撮った写真がこれです。
先ほどのクロップモードにしなかったときの写真と
同じ位置から撮影しています。
クロップモードにすると焦点距離が1.5倍になるため
その分ズームがかかったような感じになります。
プリントアウトしたりすると画質のアラが出るかもしれませんが、
画面上で見る分にはこれでも十分な感じがします。
フルサイズ対応のレンズを使ったら
もっときれいな写真になるんだと思うと
楽しみで仕方がありません。
α7IIIを3年9ヶ月使ってみての印象
上記の記事は2020年2月α7IIIを買った当時に書いたものですが、ここからの記事は2023年11月2日に書いたものです。
現在α7IIIを使って3年9ヶ月が経過しましたが、今でもメインカメラとして活躍してくれています。
これまで使ってきた経験も踏まえて今改めてこのカメラについての印象をまとめてみようと思います。
α7IIIのいいところ
バッテリーの持ちが良い
これは使用する頻度にも寄りますが、1日撮影していてバッテリーがなくなることが今までありません。
一番撮った時で1日に400枚くらい撮影しましたが、その時もバッテリー切れはしませんでした。
バッテリーの心配をしなくて良いのは大変ありがたい。
ピントが合うのが早い
自分は親指AFを使いますが、AFボタンを押すとすぐに被写体にピントが合ってくれます。
自分の使用用途ではピントに迷うってことも今のところ感じたことはありません。
あと瞳AFが使えるので子どもの写真を撮る時は非常に便利。
α7IIIのイマイチなところ
画素数がもう少し欲しいと感じるようになった
α7IIIの画素数は2420万画素あります。
写真を撮ったあとに子どものところだけ残してあとは切り取るみたいな加工をする機会が増えてきました。
この操作をすると子どものところだけ拡大表示されることになるので、どうしても画像が粗くなります。
画面で見る分には何の問題もないんですが、プリントアウトするとそれが目立つんですよね。
極端に拡大表示しないとか使い方で何とかなる問題なのかもしれませんが、最近ちょっと画素数がもう少し欲しいなと思うようになりました。
フルサイズ機としては軽量・コンパクトだが・・・
フルサイズ機としては軽量コンパクトな部類なのはわかるのですが、やっぱりちょっと重くて大きいなと思ってしまいます。
α7CシリーズとかZV-E1とかα7IIIより軽くて小さいフルサイズ機もあるのでそちらに乗り換えようかと思った時もありましたが、自分はファインダーをのぞいて写真を撮りたい派で、それを考えると乗り換えに躊躇してしまったんですよね。
α7IIIのあの形のまま小型軽量化してくれるのが一番良いんですが、やっぱり無理な相談ですかね。
今でもα7IIIは買って損のないカメラなのか
写真機として使うなら損はないが、動画をメインに撮るならα7Ⅳがいいかも
一応このクラスの現行機種はα7Ⅳなので買えるのならα7Ⅳが良いです。
しかし、初心者が写真機として使うのならα7IIIを選んでも損はないと思うし、むしろ、おすすめできます。
初心者が使用すると考えた時にα7IIIには必要になる性能は十分に盛り込まれています。
また、資材価格の急騰や円安効果で機材の価格がどんどん上がっている今、金銭的なことを考えても、初心者が最初に手を出せるのがこのレベルなのかと思います。
ここでα7IIIとα7Ⅳの価格を比較してみました。
α7III | α7Ⅳ | |
---|---|---|
価格 | 284,900円(税込) | 372,900円(税込) |
実際は割引も適用されるかと思うのでこれよりは安く買えると思いますが定価ベースで価格差が88,000円となります。
もし自分がα7Ⅳが買えるだけの予算があって、カメラもレンズも何も持っていないという状態で買うとしたら、α7IIIを買って、その88,000円でいいレンズを買います。
ただ、動画をメインに撮ると言うことになれば以下の理由でα7Ⅳの方が使い勝手が良いかもしれません。
- バリアングル液晶が採用された
- 4K60Pに対応した
- 4:2:2 10bitに対応した
- AF性能が向上した
今は4K60Pが動画のスタンダードになってしまったかのごとく当たり前のように撮影できるようになってしまったし、アクションカムでも4:2:2 10bitに対応するようになりました。
これらに対応していないカメラで動画を撮影すると他と見比べた時に少し見劣りしてしまうと思うので、動画重視で考えるならばα7Ⅳを選んでおいた方が長く使えるんじゃないかと思います。
最初の1本目におすすめのレンズ
α7IIIを使う人は写真初心者の人が多いと思うのでまだあまりカメラ自体に大きなお金をかけるというのは気持ち的にもちょっと怖いかと思います。
かといって、安いレンズを買ってしまってせっかくのミラーレス一眼カメラの性能を享受できないというのももったいない。
そこでここでは個人的にこのレンズを買っておけば間違いないというレンズを1本だけ紹介します。
SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN
標準ズームレンズと言われるレンズです。
有名なレンズなのでいろいろなところでレビュー記事が上がっていますがとても評価の高い万能レンズとなっています。
画質が良いのはもちろんですが、個人的に良いと思っているところはレンズ自体のサイズと重さです。
「小さいは正義」という言葉をいろいろなところで見かけますが、まさにその通りで、機材は小さくて軽いに越したことはありません。
重くて大きいと持ち歩きたくなくなってくるんですよね。
このレンズのライバルレンズにTAMROM 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2と言うレンズがあるのですが、2つのレンズをここで比較してみます。
SIGMA 28-70mm F2.8 | TAMROM 28-75mm F2.8 G2 | |
---|---|---|
価格 | 85,443円(税込) | 93,980円(税込) |
大きさ | 径72.2x長さ103.5 mm | 径75.8x長さ117.6 mm |
重さ | 470 g | 540 g |
解放F値 | F2.8 | F2.8 |
最小撮影距離 | W:19cm/T:38cm | W:18cm/T:38cm |
画質に関してはプロ目線で見た時には何かしらの違いがあるんだと思いますが、自分のような初心者レベルの人間が使う分には同等レベルだと思うのでここでは比較していません。
TAMROMのレンズの方が焦点距離が望遠側に5mm大きいのですが、SIGMAのレンズの方が一回り小さくて70g軽い。
70gくらい誤差だという人もいますが、長時間持ち歩いているとこの誤差がボディーブローのようにどんどん効いてくるんですよ(個人的見解)
ちなみに自分はTAMROMの方を使用しています。
現行モデルは2代目なのですが、自分が使っているのは初代です。
少し前にSIGMAのレンズを貸してもらえる機会があったので使ってみたのですが、SIGMAの方が取り回しがしやすい気がしたんですよね(先入観にとらわれてしまっている部分もあるかもしれません・・・)
買い換えとなると微妙な誤差なので躊躇してしまいますが、もし自分が新規で買うなら間違いなくSIGMAを選びます。
また、どちらのレンズもF2.8通しとなっていて、広角端でも望遠端でも明るくて背景がぼける写真が撮れます。
さらに、被写体にかなり近づいて写真が撮れるのでテーブルフォトも問題なく撮影できます。
当然撮影を続けているともっと広角に撮りたいとか、もっと寄りたいとか、暗いところでも撮りたいとかいろいろやりたいことが出てきます。
その時点で広角レンズや望遠レンズを手に入れたり、F値の小さな単焦点レンズを手に入れて、少しずつレパートリーを増やしていけば良いんじゃないかと思っているので、最初の1本目はこれを使っておけば間違いないです。
まとめ
3年以上使っていますが、個人的には今でも全然メインで使えるカメラです。
動画機としては色あせてしまった部分もあるかと思いますが、写真機としてはまだまだ現役だと思うので、フルサイズ機の最初の1台としては今でも十分おすすめできるカメラです。
にしても、カメラの価格が上がってしまってビックリしています。
自分がα7IIIを買った時、確か20万円もしなかったはず。
これから値下がりする予感もしないし、カメラとかレンズを買うなら早いほうが良いかもしれません。