今回の記事では、この本についてまとめてみます。
早く読める上に内容を忘れない読書とはどんな読書か気になったので読んでみました。
前にどんな本でも大量に読める「速読」の本について記事を書きましたが、この本と同様、今回も以下に当てはまる人におすすめできる本です。
・必要だとは思っているが、読書が苦手な人
・読書についての本を読んだことがない人
死ぬほど読めて忘れない高速読書について
高速読書なら、
10倍読める
10倍忘れない
だから100倍、 知識が脳に刻み込まれる!ただの速読法ではない。
脳科学から生まれた
人生を豊かに変える読書術、
それが高速読書である。もしあなたが今の生活に不満を抱いているなら、
引用元:Amazon.com 本書紹介ページ 商品の紹介 内容紹介より一部抜粋
あるいは、より豊かな人生を望んでいるなら、
高速読書はあなたをサポートする
最強の武器になってくれます。
ぜひ、試してみてください。
著者:上岡正明氏
出版:2019年9月
ページ数:240ページ
著者の上岡さんは公式サイトによるとコンサルタントや放送作家などいろいろな分野で活躍されている方のようです。
本書以外にも株式に関する著書を中心に本を出版されています。
本の一番最初のほうに、この高速読書について要約されているページがついています。
この要約ページは本を読む前にどんな内容なのかを知るためにも使えますが、本書を読んだ後の復習にもなったので便利でした。
「高速読書」のやり方
この読書法は「分散効果」「エピソード効果」「アウトプット」という脳科学で効果が明らかになっている要素を駆使したものになっているそうです。
高速で読めて、内容を忘れず、仕事や生活でアウトプットでき、読むためのトレーニングは不要で、人生がどんどん豊かになる読書術。
ここでは、そんな読書術「高速読書」のやり方についてまとめていきます。
読書の目的を言語化する
読書に入る前に、まず本を読む目的を明確にします。
目的が明確なほど、脳のトリガーとなって読んだ内容を忘れにくくなります。
その目的を事前に紙に書き出しておくとなお良し。
1冊を30分で3回読む
じっくり1回読書するより、時間を分散して複数回読書したほうが脳に記憶がとどまりやすいことが脳科学の研究で判明しているそうです。
その複数回の読書をそれぞれ別の場所で行うとさらに効果が高まること、また、人間は集中力を保てるのが最大15分が限界とのこと。
以上の根拠から、まず15分で1回目の読書、場所を変えて、10分で2回目の読書、さらに場所を変えて、5分で3回目の読書、このパターンを基本としています。
本書では1冊200ページ程度の本を想定して1冊30分という時間を設定しています。
読む本のボリュームによって1冊にかける時間は変わります。
1回目の読書(15分間)
最初の15分間、ロケットスタートリーディングで一気に読み進めます。
ロケットスタートリーディングとは、15分間のタイマーをセットして、タイマースタートと同時に一気に読み進めることです。
これは、人は時間を制限されるとその時間の集中力が飛躍的に高まる性質を利用した方法のようです。
15分間で読み切るコツとして以下のことが紹介されています。
・目次を読まない
・あとがきを読まない
・読む価値のない場所は読み飛ばす
・本のタイトル、本の帯、帯の裏、カバーの折り返しを読む
・文字を振り返らない
・漢字だけリーディング
・逆説、理由の接続詞のあとに注意
・つまり読み
漢字だけリーディングは文字通り漢字だけを読んで平仮名は読まない読み方。
ただし、平仮名の中でも逆説や理由の接続詞だけは例外。
この接続詞の後には著者の言いたいことが書かれていることが多いので、この接続詞を見つけたら注意して読む必要があります。
つまり読みは、著者の言いたいことはつまり何か?を意識して、結論を探しながら読んでいくことです。
また、1回目の読書では重要だと思った部分にドッグイヤー(本の角を折る)をつけながら読んでいきます。
2回目の読書(10分間)
2回目の読書は1回目の読書から少し時間を空けて行います。
また、本を読む場所も1回目とは別の場所で行うようにします。
今回はすべてのページに目を通すことはせず、1回目の読書でドッグイヤーをつけたページの前後と、1回目の読書で理解できなかったところを読んでいきます。
さらに、読んでいて何か思ったこと感じたことを青ペンを使って本に直接書き込んでいきます。
本に書き込むことで知識が脳に定着しやすくなるとのこと。
また、青色は思考力・分析力・記憶力を高める色なので青ペンを使って書いたほうが良いそうです。
3回目の読書(5分間)
3回目の読書はすべての本に対して行う必要はありません。
本の内容が薄かったり、すでにある程度内容を把握してしまった場合、2回目でストップします。
自分に役に立つとか、人に教えたいとか、自分の目的や願望に適していると思った本だけ、3回目に入ります。
3回目の読書では2回目の読書で青ペンを入れたところを中心に、本で得た知識をどうやって自分の行動につなげるかを考えて、それを青ペンで本に書いていきます。
アウトプットノートを書く
高速読書の効果を最大化させるために、アウトプットノートを書くことをおすすめしています。
このノートには次の4点を記入します。
1.本を読む目的
2.本のタイトル、日付、読書時間
3.本のエッセンス
4.具体的な行動プラン、アクション
ノートを開いて、左右のページをそれぞれ縦に2分割すると、4つのスペースに分かれると思うのですが、左側のスペースから上記1~4の順に書いていきます。
本を読む目的は本を読む前に設定したものを記入。
本のエッセンスは2回目の読書の時に青ペンで本に書き込んだものを書きます。
具体的な行動プランは3回目の読書の時に、青ペンで本に書き入れたことを書きます。
本のエッセンスと具体的な行動プランは箇条書きで短い文章にまとめるようにします。
高速読書ができない!
本の内容が難しすぎるのかも
インターネットの中で高速読書ができないという内容の話をいくつか読みました。
もしかすると、高速読書ができないのは、本の内容が難しくて、内容が理解しにくいからかもしれません。
本書の中では、参考書や専門書のような難しい内容の本や、読書が大嫌いな人向けに基本パターンの変型版として以下のやり方も提唱されています。
5章立ての本の場合、
第1章を3分で1回目の読書、もう一度第1章を2分で2回目の読書、
第2章を3分で1回目の読書、もう一度第2章を2分で2回目の読書、
以下これを第5章まで続け、
最後に1章から5章まで通して5分で3回目の読書。
基本パターンでは1回目で15分集中必要がありますが、このやり方だと5分で一区切りできるので、少し気が楽になります。
また、1冊の読書にかける30分という時間は変わりませんので、章立ての数が増えたり減ったりすると各章にかける時間も変わります。
高速読書に対する個人的感想
1回の読書で内容を理解する必要はない
ここからは読んでみた感想を書いてみます。
読書は1回読んだだけでその本の内容を把握しなきゃならないっていう固定観念を外すと読む事へのハードルが下がると思いました。
さらに、本全部を読まなければいけないという固定観念も外せばよりハードルが下がります。
勉強でもそうですが、1回テキストを読んだり、1回問題を解いただけでその内容が理解できるかと言われたら無理じゃないですか。
本の内容にしても目次をざっと見て興味がある部分もあれば、興味が湧かない部分だってあると思うし、そういう時は興味あるところだけ読めばそれで良いくらいの感覚でよさそう。
何度か読んで内容を理解するとこにすれば最初のうちは「読む」ではなく「見る」でも全然よさそう。
読書が苦手な人ほどこのくらいラフな感覚で本を向き合うべきなんじゃないかと思いました。
まとめ:高速読書は読書が苦手な人にこそ試してほしい読書法
ここまで高速読書のやり方についてまとめました。
今回の記事では触れませんでしたが、本書にはこのほかにもアウトプットノートの具体的な使い方や、たくさんの本を読むことで得られるメリット、読書を習慣化する方法などが書かれています。
ぜひ読んでみてください。