製図用シャーペンはノートや勉強などの普段使いにも使えます。
図面を描く人だけの道具ではありません。
普通のシャーペンとの違いでまず見てほしいのはペン先です。
製図用には定規に沿って線を引くときに手元が見やすいよう、長めのガイドパイプを備えたものがあります。
ただ、「製図用なら芯が折れない」「高いものほど疲れない」というわけではないんです。
重さや握り心地は製品ごとに違いますし、作図で使いやすい一本が、そのまま長時間の勉強にも合うとは限りません。
僕自身も、製図の道具を選ぶときには軽さや定規との相性を気にしていました。

この記事では、製図用と普通のシャーペンの違い、普段使いの注意点、芯の太さや濃さの選び方を整理します。
後半では2Bの芯で作図していたときに困ったことも書いています。
あなたが「次に選ぶ一本」がどんな作業にも応える最高の相棒となりますように。
この記事が相棒捜しの参考になったらうれしいです。
- 製図用シャーペンと普通のシャーペンで比べたい部分
- 普段使いで気になる重さとペン先の扱い方
- 勉強や作図に合わせた芯の太さ・濃さの選び方
- 製図試験用の一本を決める前に試したいこと
製図用シャーペンと普通のシャーペンは何が違う?

- 製図用シャーペンは定規を使う作業を考えた筆記具
- ガイドパイプ以外の違い
- 製図用なら芯が折れにくいとは限らない
製図用シャーペンは定規を使う作業を考えた筆記具

製図用シャーペンは、図面の線や細かな文字を描く作業を考えて作られたシャーペンです。
先端の細い金属の筒は「ガイドパイプ」、製品によっては「スリーブ」と呼ばれます。
この部分が長いと、定規を当てたときに口金が邪魔になりにくく、線を引き始める位置や止める位置を見やすくなります。
定規の目盛りと紙の上の点を見ながら描くときに違いを確かめやすい部分です。
このガイドパイプが長いのが製図用シャーペンの大きな特徴です。
たとえば、ステッドラーの製図用シャープペンシルには4mmのスリーブを採用した製品があります。
925 25シリーズでは2.0mmのモデルが例外なので、シリーズ名が同じでも芯径ごとの仕様を確認してください。
もちろんですが、ガイドパイプが長い方が線が引きやすいだけで、普通のシャーペンでも定規を使って線は引けます。
今の一本でペン先が見えて、線も狙った位置に引けるなら名前が製図用ではないことだけを理由に買い替える必要はないと思います。
ガイドパイプ以外の違い
ガイドパイプ以外の違いもチェックしてみましょう。
| 比べる部分 | 確認すること |
|---|---|
| ペン先 | 定規を当てても芯先が見えるか。口金が定規にぶつからないか |
| 重さ・重心 | 長く持って負担を感じないか。先端寄りの重さが自分に合うか |
| グリップ | 握った指が滑らないか。凹凸や硬さが気にならないか |
| 芯径 | 書く文字や線に合う太さか。普段使う替芯が手に入るか |
| 収納 | ペン先をしまえるか。固定式ならどう保護するか |
| 付加機能 | 芯硬度表示や自動芯出しなど、自分が使う機能か |
製図用の特徴として低重心や金属グリップが挙げられることもありますが、すべての製品に同じ程度の重さや握り心地があるわけではありません。
kagetora数字で見ると数グラムの違いでも実際に使ってみると結構違いがあったりするんです。
たとえば、ぺんてるのグラフ1000〈フォープロ〉は、低重心の設計に加え、金属とラバーを組み合わせたグリップや芯硬度表示窓を備えています。
こうした機能を一つずつ見ると、自分が欲しいものを選びやすくなります。
ちなみに、芯硬度表示窓は入れた芯がBかHBかなどを見分けるための目印です。
いろいろなペンを使い分けている人には便利かもしれません。
ちなみに、自分は製図試験対策で芯の濃さとシャーペンの
製図用なら芯が折れにくいとは限らない
ガイドパイプが芯を支えることとどんな使い方でも折れないことは同じではありません。
製図用でも出した芯が長すぎたりペン先に不具合があったりすればすぐに折れます。
ぺんてるのサポート情報では、芯が折れやすくなる原因として、ガイドパイプの曲がり、芯の出しすぎ、口金のネジの緩みが挙げられています。
急に折れる回数が増えたならまずは今までと同じ長さだけ芯を出しているか、先端にぐらつきがないかを確認してみてください。
落とした後から調子が悪い場合も芯の硬度を変える前にペン先を見た方がよさそうです。



ガイドパイプの長いシャーペンは過度な力をかけたり落としたり衝撃を与えると曲がりやすいので注意です!
曲がった細いパイプを無理に戻そうとするより、メーカーの案内に従って修理や部品交換を検討してください。
交換用の部品があるかどうかも製品によって違います。
芯が折れにくいシャーペンが欲しい場合は、その機能を明記した製品を探しましょう。
製図用という分類だけで折れにくさや耐久性まで決めないようにしたほうがいいですよ。
製図用シャーペンを普段使いするときの選び方


- 勉強にも使えるが持ち運ぶときはペン先に注意
- 製図用と普通のシャーペンを無理に使い分けなくてもよい
- 重さ・重心・グリップは一定期間使って確かめる
- 勉強や一般的な用途では書く大きさから芯径を選ぶ
- 芯の濃さはB・HBから試してみて!
- 僕は0.5mm・2Bのシャーペン1本で作図しています
- 高級モデルを選ぶ前に欲しい機能を決める
勉強にも使えるが持ち運ぶときはペン先に注意
製図用シャーペンで授業のノートや仕事のメモを書いても全く問題ありません。
ぺんてるの製図用シャープペンの使い方を扱った記事でも、普段の筆記に使えることが説明されています。
図やグラフをよく描く人なら、線と文字を一本で書けるのは便利です。
見た目が好きで選ぶのももちろんありだと思います。
ただ、気をつけたいのは使い終わった後。
芯を戻しても固定式のガイドパイプは外に出たままになります。


先ほども少し触れましたが、長いガイドパイプは変形しやすいのです。
ペンケースに入れるときは、先端がほかの道具に強く当たらないように気をつけてください。
出し入れが多い人には、たとえば、ロットリング800のようにペン先を収納できる製品もあるのでこのようなペンを選んでみてもいいかもしれません。
製図用と普通のシャーペンを無理に使い分けなくてもよい
図面は製図用でメモは普通のシャーペンと、用途ごとに必ず分ける必要はありません。
どちらの作業でも使いやすいなら、同じ一本で続けて大丈夫です。
分ける意味があるのはそれぞれで困ることが違う場合です。
たとえば、一級建築士の製図試験で言えば、作図の時は製図用のシャーペンの方が使いやすいけど、記述で長い文章を書くときはクルトガのような普通のシャーペンの方が使いやすいということもあります。
こういう理由があるなら、二本を使い分ける意味があります。


また、これは後ほど触れますが、使っている定規の厚みが厚いと普通のシャーペンのようにガイドパイプが短いものでは線が引きにくくなるので、使う道具によって使い分けが必要になるということもあるかもしれません。
あと、グリップが樹脂製であったり金属製であったり、ペンの重さもいろいろあるので、握り心地や書き心地で使い分けたいという方もいるでしょう。
このような理由がない限りは特別使い分ける必要はないと思います。
いろいろ試してみて気に入ったペンを使うのが一番良いのではないでしょうか。
重さ・重心・グリップは一定期間使って確かめる
製図用は全部重いというわけではないんです。
僕が使っているステッドラーの925 15というシャーペンは9.2gです。
製図用シャーペンというと金属の見た目が印象に残りやすいですが、このペンのように軽い樹脂軸のシャーペンもあります。
このブログの中で以前書いた道具紹介記事で、ステッドラー925 15を選んだ理由として、軽さと、重心が極端に先端へ寄っていないと感じたことを書いています。
いくつか試した中で自分にはこの軽さが合っているように思ったんです。
3時間近く作図をしているとわずか数グラムの差も手の疲れとして感じてきます。


特に先端へ重さが寄ったペンは時間がたつほど重くなっていくように感じました。
これはあくまで僕の感想で逆に重さがあった方が描きやすい人もいると思います。
重いシャーペンが悪いみたいな印象になってしまったかもしれませんが、重いシャーペンにもメリットがあるんです。
そのメリットとは、重いが故に極端に力を入れなくても濃くしっかりとした線が引けるということ。
重心がペン先にあって少し重い方が安定した書き心地がするんですよね。(個人の感想)
あと、グリップについて。
グリップの細かな凹凸は「ローレット加工」と呼ばれることがあります。
滑りにくさにつながる一方、強く握る人には凹凸の当たり方が気になる場合もあります。
ラバーなら必ず疲れない、金属なら必ず痛くなるというわけでもないんです。
もし店頭で試せるなら、名前を一度書くだけでなく、普段の大きさの文字を何行か書いてみてください。
作図用なら、定規を当てた姿勢で握ってみると筆記だけでは気づかなかった持ちにくさがわかるかもしれません。
購入したらいつもの紙と替芯で少しまとまった時間使い続けてみてください。
最初の頃は使いにくさを感じることもあるかもしれませんが、そのペンを使い勝手を手になじませるにはある程度時間が必要なのです。



作図の時は重いペンだと濃くハッキリ書きやすいのはもちろんですが、仮線を引くときにペンの重みでちょうど良い細線が引けるのがいいんですよね~。
勉強や一般的な用途では書く大きさから芯径を選ぶ


芯の太さは細いほど上等というものではありません。
ノートの文字の大きさ、描きたい線、筆圧に合わせて選びましょう。
- 0.2〜0.3mm
小さな文字や細かな書き込みをしたいときに便利。
ほぼ日手帳やジブン手帳のような細かな方眼タイプの手帳と相性がいい。
強く押しつける癖がある人は、芯の扱い方との相性も確認する - 0.5mm
一番万能な太さ。迷ったらこの太さ。 - 0.7〜0.9mm
大きめの文字や、太めの線を描きたいときに便利。 - 1.3〜2.0mm
ラフスケッチなどで便利な太さ。マークシート方式の試験にもおすすめ。
この分け方は僕が考える用途の目安です。
よくこんな細い芯のシャーペン使ってよく書けるねと言われることがあります。
細い芯のシャーペンは折れやすいというイメージがあるからだと思うのですが、芯をガイドパイプからほとんど出すことなく文字を書けるようにすることで芯を折れにくくする機構を持ったオレンズのようなシャーペンもあるので細いシャーペンだと芯折れが心配という方でも安心して使えます。
芯の濃さはB・HBから試してみて!
芯径を決めたら次は芯の硬度です。
H側は硬く薄くB側は柔らかく濃い方向になります。(参照:日本筆記具工業会公式Webサイト シャープ芯の種類)
たとえば、濃い方から並べると、4B、3B、2B、B、HB、F、H、2H、3H、4Hという順です。
特に好みがなければ、まずBかHBを基準にしてみると比べやすいです。
もっと濃く書きたければ2Bなどを試し、薄めの線が欲しければH側を試す。
実際に自分の筆圧で確かめてみましょう。



とはいえ、文房具店ではシャーペンの試し書きはできるけど、芯の濃さまではなかなか試せないのが残念なところです。
比べるときは、同じ紙に同じくらいの大きさで文字を書き、短い線と長い線も引いてみてください。
芯径と硬度と本体を全部一度に変えると何が良かったのかわかりにくくなります。
まずは硬度だけ変えるなど、一つずつ試してみましょう。
書いた直後の濃さだけでなく、消したときの跡や、手・定規が触れた後の汚れも確認しておきたいところ。
特に作図の場合は濃く描けて満足しても紙面にこすれ汚れがついてしまうと困るからです。



でも最近のシャーペンの芯って濃い芯でもそこまで極端に汚れない気がします(個人の感想)
建築士試験の作図ではペンと定規を一緒にチェックしよう


製図用シャーペンの特徴が際立つのは、やはり定規を使って線を引く場面です。
ただし、製図用だから大丈夫と決めるのは早いと思います。
定規の厚さ、ペンを傾ける角度、口金の形によって、当たり方は変わるからです。
芯先が見えるかだけでなく、線を引く途中で口金が定規にぶつからないかも確かめてください。
僕の線引きが下手くそなだけかもしれませんが、線を引いているとガイドパイプが定規の側面を削ってしまうことがよくあるんです。
なので僕の定規たちは側面をなでるととてもザラザラしています。
今のところ線を引くことについては問題なく引けているので使っていますが、使っている道具が傷ついてしまうというのはあまり気持ちの良いものではありません。
そういう意味でもペンと定規は合わせて試してみることをおすすめしたいです。
ちなみに、このあたりのお話しは別記事の「建築士の製図対策を始める前に製図用のシャーペンとバンコの三角定規との相性をチェックしよう」で詳細をまとめているのでこちらも参考にしてみてください。
僕は0.5mm・2Bのシャーペン1本で作図しています
作図に使うシャーペンについて正直なところ今でもどっちつかずな感じでいるのですが、今のところ僕は0.5mmのシャーペンに2Bの芯を入れて、これ一本で作図しています。
Bで描くよりも2Bの方が明らかに濃淡が強く出るのでパキッとした印象の図面になる気がしています。
一方、濃くすれば、仮線が濃くなりすぎてしまったり、図面が汚れやすかったりというデメリットも出ているのも事実。
芯の太さについても、太く書けば濃淡が強調されるかと思って0.7mmのBでも試していた時期がありますが、0.7mmだと文字入れがしにくくて結局0.5mmに戻ってきました。
あと、気のせいなのかもしれませんが、Bを使っていたときより2Bを使っているときの方がシャーペンの芯をカチカチ出す回数が増えている気がします。
2Bの方が芯が柔らかいと思うので芯の消費も早いということでしょうか。
いくつかの種類の芯の太さ・芯の濃さのシャーペンを用意して図面を描くという方もいるかもしれませんが、僕の場合はそれをやってしまうと作図時間がとんでもなく増えてしまうのでやめました。
図面はキレイな仕上がりの方が印象がいいのは間違いです。
でも、キレイに描くより大事なことは試験元が要求していることを時間内に描き切ること。
これができなければ採点台に乗れないからです。
キレイな図面を描くという段階は、まだ作図時間が2時間30分を切れない自分が目指すところではないなと諦め、とにかく汚くてもいいので描き切ることを意識して練習しています。
高級モデルを選ぶ前に欲しい機能を決める


高いシャーペンを使う楽しさはあります。
ただ、高いから使いやすいとか、高いから書いてて疲れにくいというわけではありません。
高価な素材が使われていたり、そのペン独自の機能がついているから高価なのであって、使い勝手と金額はあまり関係がないのです。
個人的には、高級モデルのシャーペンは個性が際立っているペンが多いように感じます。
このペンについている機能が欲しいとか、このペンのデザインが気に入ったとか、所有欲を満たすという意味では持っていてもいいかなと個人的には考えています。
ちなみに、シャーペンではないですが僕も所有欲を満たすという理由で使っているペンがあります。
それは「LAMY2000」という4色ボールペン。
デザインがすごく好きなんです。
手に入れてからもうかなり時間が経ちますが今でもリフィルを交換しながら使っています。
よく使う道具はお気に入りのものの方が使っていて気分がいいです。
製図用シャーペンに関するよくある質問
製図用シャーペンは普段使いもOK。普通のシャーペンとの違いを実物で確かめてみよう
ここまでの内容を箇条書きでまとめます。
- 製図用にも軽いものがあり重さや芯の折れにくさは製品ごとに違う
- 芯径は書く大きさ、硬度は濃さや消しやすさを見ながら選ぶ
- 製図で使うなら普段の定規と組み合わせて線を引いてみる
- 高級かどうかより困っていることを解決できるかで考える
製図用シャーペンは図面だけでなく勉強やメモにも使えます。
普通のシャーペンと比べるなら、まずはガイドパイプとペン先の見え方。
そのうえで、重さ、重心、握り心地、収納方法を確認してみてください。
僕は作図するときは軽さを重視していますが、普段勉強するときやメモを取るときは少し重めのシャーペンを使っています。
重い方が安定しているというか、文字が書きやすく感じるからです。
このように、シャーペンは利用用途や使う人によって、使いやすいペンが異なります。
普段使いでも製図でも、ある程度続けて使ってみて無理なく書ける一本を選んでみましょう!
ちなみにですが、製図試験対策においてシャーペン以外に使っている道具をまとめた記事もあるので、これから製図試験対策を始める型や今絶賛勉強中の方は下記の記事も読んでもらえると嬉しいです。




