読書ノートを作ることは、多くの人にとって有益な習慣とされています。
そのため読書ノートを作る人も多いのですが、実際には意味ない読書ノートで終わってしまっている人が大半のようです。
しかし、正しい読書ノートの書き方や適切なテンプレートの利用、効果的な使い方を知ることで、読書ノートは読んだ後の学びを深める強力なツールに変わります。
本記事では、読書ノートが続かない一般的なパターンと、読書ノートをおすすめする理由、さらには効率的な読書ノートのテンプレートとその使い方について詳しく説明します。
この情報を活用して、読書ノートをより実用的なものに変えてみましょう。
- 意味のない読書ノートがどのようなものか
- 読書ノートが続かない理由
- 効果的な読書ノートの書き方
- 読書ノートを読んだ後に実践的に使用する方法
意味ない読書ノートの特徴とノート作りが続かない理由
- 何の効果もない読書ノートの書き方と特徴4選
- 読書ノートが続かない理由
何の効果もない読書ノートの書き方と特徴4選
本を読む目的を設定していない
読書ノートを書く際に明確な目標を持たないと、その効果は大幅に減少します。
何故なら、本から何を学び、どの知識を得たいかを事前に決めておかなければ、読書を通じて得られる情報が無秩序に散らばり、重要な内容を見落としてしまう可能性が高まるからです。
そうならないために、読書前に具体的な目的設定が必要なのです。
たとえば、マーケティングの最新トレンドを理解する、プログラミングの基礎技術を学ぶ、歴史的な背景が豊かな小説を楽しむなど、目的を明確にすることで、読むべきポイントが自ずと見えてきます。
これにより、読書ノートがより有意義なものへと変わり、実際に役立つ知識を得ることができるのです。
本文の丸写しで終わっている
気になった見出しや本文をメモする。
これだけで終わっていると読書ノートの効果が薄れます。
あとからノートを見返したときに、「何でこの文章メモったんだろう?」と気になった理由がわからなくなってしまうからです。
読書ノートで一番大事なのは、その文章を読んで自分が何を思ったか、感じたかを記録すること。
気になった文章をノートに写したあと、なぜその文章が気になったのかをメモする、つまり、自分の内面に響いた部分を積極的に記録することで、それに対する自己の思考や感情を反映させることが必要なのです。
これを行うことで、読んだ内容が自分の経験や感情と結びつき、本の内容が印象に残りやすくなります。
書いたままほったらかしにしている
書きっぱなしでほったらかしている読書ノートも意味がありません。
読書ノートは読み返すことで、読んだ本の内容が記憶に定着しやすくなります。
また、読書ノートを見返したときには他の本で別の知識を身につけているかもしれません。
本を読んだときには持っていなかった知識がノートに書かれている気づきと結びつくことで新たなアイデアが浮かぶ可能性もあります。
このように、本を読んだ当時に考えていたことをさらに進化させて役に立つ知識に召喚させることができるツールが読書ノートです。
ほったらかしにしてしまっては、この召喚作業ができないのでノートを作る意味がなくなってしまうのです。
装飾が派手すぎる
たくさんの色ペンを使って書き込む、マスキングテープや写真を貼り付ける、カリグラフィーのようなおしゃれな文字や絵を描く。
見た目おしゃれなノートは作っていて楽しいし、見返したときにもテンションが上がるノートになるかもしれません。
しかし、装飾のしすぎはよくありません。
いつのまにか装飾することが目的になってしまうからです。
また、最初から過度に装飾したノートを作ってしまうと、この装飾を続けるのが面倒になってきて、読書ノート自体つけるのがイヤになってしまう可能性もあります。
ガチガチの装飾したノートじゃないとイヤだと言う人は、そうしてもらってかまいません。
しかし、読書ノートで一番大事なのは、自分の感情や考えの記録です。
装飾はあくまで記録を演出するためのスパイスとしてちょっぴり使うことをおすすめします。
読書ノートが続かない理由
読書ノートを書き続けている人ってどのくらいいるのでしょうか。
統計データのようなものは見つけることができませんでしたが、インターネット上には読書ノートについて、「こうすれば挫折しない」とか「続けるためにどうするか」とか継続できない人向けの情報であふれています。
これは読書ノートを継続するのが難しいことを表している証拠でないでしょうか。
上記で述べてきたとおり、読書ノートは続けてこそ意味があるノートです。
続かないのであればそもそもせっかく作った読書ノートも意味のないノートになってしまいます。
ここでは読書ノートが続かない理由を3つあげてみました。
面倒になってしまう
継続するのが難しい理由の一つに、読書ノートをつけるためには、読んだ内容を詳細に思い出して記録する必要があるため、時間がかかり、面倒に感じることが挙げられます。
また、読書の楽しみを削ぐと感じる方もいます。
さらに、書くこと自体に負担を感じる方も多く、これが続かない一因となっています。
このように、読書ノートをつける行為が、読書そのものの楽しさを損なってしまうと感じることが、「意味がない」と感じる理由につながっています。
もし読書ノートが本の内容を深く理解する手助けにならず、ただの負担となってしまうのであれば、その効果を再考する必要があるかもしれません。
読書をする時間、ノートを書く時間がない
読書ノートが続かない一般的なパターンとして、始める際のモチベーションは高いものの、時間の経過と共に日常の忙しさに押し流されてしまうことが挙げられます。
例えば、読書を楽しんでいる時はノートを取ることも新鮮で楽しいものですが、忙しい日々が続くと、読書自体の時間が削られる上に、読んだ内容を記録する時間がさらに必要になります。
その結果、読書ノートを書く行為が負担と感じられるようになり、徐々に行わなくなることが多いです。
カッコいいことを書こうとしてしまう
カッコいいことを書かなきゃと無理していませんか?
多くの人が、読書ノートには何か「賢いこと」や「深い感想」を書かなければならないと感じてしまいます。
このため、何を書けばよいかわからず、筆が進まなくなることがあります。
ただ単に、読んだことの記録や感じたことを簡潔にメモするだけで十分なのに、無意識のうちに自分を追い込んでしまうのです。
意味ない読書ノートから卒業する方法とノートの効果的な使い方
- まずは読書ノートの書き方の本を読んで読書ノートを作ってみよう
- テンプレート化するのが効果的
- 読書後の実践的な使い方
- 読書ノート運用に関するおすすめポイント
まずは読書ノートの書き方の本を読んで読書ノートを作ってみよう
ここまで意味のない読書ノートについて述べてきましたが、正しく作って正しく使うことができれば、最高の思考ツールになるのが読書ノートです。
読書ノートの作り方は人それぞれで自由で良いのですが、最初は何をどう書いたらいいかわからなくて困ってしまう人も多いと思います。
そこで最初は、世の中に出ている読書ノートの作り方の本を読んで、その本を題材に読書ノートを作ってみることをおすすめします。
読書ノート関連の本で、読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]という本がよく知られているので、本を選べない方はまずはこの本から試してみても良いかもしれません。
その内容を参考にしながら、その本に関する読書ノートを書いてみましょう。
こうすることでその本が提案している読書ノートの作り方を実践しながら学ぶことができるので普通に読むより知識として定着しやすくなります。
また、実際に読書ノートを作ってみると、いいところ悪いところが見えてきます。
イマイチなところはそぎ落として、良いところだけを取り入れて、オリジナルな改良を加えてみてください。
どんどん愛着の湧く読書ノートになっていきますよ。
テンプレート化するのが効果的
読書ノートを効果的に活用するためには、テンプレートの利用が非常に役立ちます。
読書ノートの作り方の本ではテンプレート通りに書くことをおすすめしていることが多いです。
テンプレートを使うことで、情報を一貫した形式で整理し、必要な時に素早くアクセスできるようになります。
特に、忙しい日々を送るあなたにとって、時間の節約と効率化は非常に重要です。
テンプレートの基本的な構成としては、書籍のタイトル、著者名、読み始めた日付、読了日、主なテーマ、重要な引用、個人的な感想などが挙げられます。
これにより、各書籍から得た知識を簡単に振り返ることができ、特定の情報を再確認する必要が生じた際にも迅速に対応可能です。
また、テンプレートを活用する際には、自分の読書目的に合わせたカスタマイズを行うことが推奨されます。
たとえば、特定の専門分野に関する知識を深めるための読書であれば、その分野に特化した情報を集中的に記録するセクションを設けると良いでしょう。
これにより、後でその情報を活用する際に、より具体的で有効なアウトプットが可能になります。
このように、読書ノートのテンプレートを活用することで、読書から得た知識を効果的に管理することができます。
読書後の実践的な使い方
読書ノートをただの記録として残すだけではなく、読んだ後にどのように活用するかが非常に重要です。
実際、効果的な読書ノートの使い方を理解し実践することで、学んだ内容を実生活や仕事に活かすことができます。
まず、読書ノートには、感じたことや学んだ点を簡潔にまとめてみましょう。
そして、その情報をどのように活用するか具体的な計画を立てます。
たとえば、学んだビジネススキルを次のプロジェクトでどのように適用するか、または新しいアイデアをどのように現実のものとするかを書き留めておくと良いでしょう。
さらに、読書ノートは、後日の見直しにも非常に役立ちます。
例えば、あるトピックについての深い理解や、特定の状況で必要とされる専門知識を忘れてしまったとき、簡単に情報を取り出せるよう整理しておくことが重要です。
また、定期的にノートを見返すことで、過去に学んだ内容が新しい状況でどのように役立つかを再評価することもできます。
このようにして、読書ノートを実践的に利用することで、単なる読書から得た知識を超え、自己成長やキャリアの発展につなげることが可能です。
読書ノートを運用する際の重要ポイント
最後に自分が読書ノートを運用した経験から、これだけは知っておいてほしいと思ったことを3点あげておきます。
読書ノートに最初に書くことは本を読む目的と本に対しての質問
読書術の本や読書ノートを作り方の本を読むと書いてあることなので、詳細はそちらに譲りますが、先ほども述べたように、目的設定のない読書ノートは意味がありません。
よって、読書ノートを作るのであれば、必ず書いてほしいのが本を読む目的です。
これにより、本から得たい情報が目に入りやすくなります。
また、欲しい情報によりフックをかけやすくなるように、読書前に本に聞きたいことをノートに記入して、それから読書をすることもおすすめです。
本への質問は目次や前書き、後書き等を見てみて、作ってみてください。
目的がより具体化されるため、欲しい情報が見つけやすくなるはずです。
質問に対する答えを探しながら読書を進めていき、答えが見つかったら読書ノートに記入します。
見つかった答えから、質問が出てきたり、何かアイデアが出てきたりすることがあるので、それもしっかり読書ノートに記入しておいてください。
そしたらまた本に戻って追加の質問に対する答えを探す、あるいは、とりあえずそのまま寝かせておいて、あとで読書ノートを見返したときに他の本やそれまでの経験から得た情報を記入してみましょう。
これを続けることで読書ノートがどんどんパワーアップしていき、読書ノートがアイデアの泉になっていきます。
読書ノートは人に見せない
読書ノートは絶対に人に見せてはいけません。
人に見られると思った時点で、カッコいいことを書こうという意識が働いてしまい、思ったことや考えたことを素直に書けるノートでなくなってしまうからです。
ある文章を読んで「こんなことあるわけないじゃん、こいつバ○だな。」と思ったとしたら、それをノートに書かなければいけません。
良いことも悪いことも素直に湧いてきた感情をそのまま書く、そんな読書ノートじゃないと作る意味がないのです。
だから、絶対に人に見られないようにしてください。
家族にも恋人にも見られてはいけません。
自分の秘密の場所にしっかりと隠してください。
仕事で手帳を使う人は手帳に書く
仕事で手帳を使う人は、手帳に書くのがおすすめです。
仕事中手帳を何度も見ることになるはずなので、読書ノートへの接触機会が増えるからです。
読書ノートは書きっぱなしにせずに見返すことが重要だと上記で述べました。
手帳であれば、どこかで落とさない限り誰からも見られる心配はないし、ノートへの接触機会も増えるのでおすすめの運用方法です。
自分の場合、仕事でトラベラーズノートを使っていた時期がありますが、その中に入れるリフィルのひとつを読書ノートとして使っていました。
手帳に書くことは、ちょっとした待ち時間であったり、電車に乗っている時間であったり、昼休みだったり、こまめにノートを見返す機会ができるのでおすすめです。
まとめ:意味ない読書ノートから使える読書ノートへ進化させよう!
ここまでの内容を箇条書きでまとめてみます。
- 本を読む目的が設定されていないと読書ノートの効果が得られない
- 目的を明確に設定し、それを意識しながら読むことが重要
- 情報が散漫になり、本当に必要な情報を見逃すことがある
- 読書ノートに本文の丸写しで終わるのは避けるべき
- 自分が何を思ったか、感じたかを素直に記録することが大切
- 書いた読書ノートを放置せず、読み返す習慣を持つ
- 読書ノートを見返すことで新たなアイデアを生み出すヒントが得られる
- 装飾が派手すぎると内容より装飾が目的になる危険がある
- 読書ノートをカッコよく書こうとしない
- 読書ノート作りを挫折しないためには、手帳に書き込む方法も有効
- 読書ノートを人に見せないことで、素直な感情や考えを書きやすくなる
- 正しく作り、正しく使うことで読書ノートは最高の思考ツールになる
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