1級建築士試験を独学で勉強されている方ではあれば
おなじみの教材だと思いますが、
今回は「速学」と「合格ロケット」を
独断と偏見で比べてみようと思います。
速学と合格ロケットは
本当に似ている教材で目立って大きな差はないのですが、
同じ機能でも少し違うところがあるので、
そのような部分をとりあげてまとめていきます。
どちらの教材も実際に購入して(有料会員になって)
使ってみたなかで、気がついたことをあげてみました。
あくまで個人の感想なので参考程度に読んでみてください。
問題検索機能
どちらの教材にも問題を検索する機能があります。
検索窓にキーワードを入れると、
そのキーワードが入った問題が抽出できます。
さらに、検索条件について。
まず、合格ロケットですが、もともと合格ロケットの前身、
「合格物語」という名前で販売されていた時は
データベースソフトということをうたって販売されていただけあって、
キーワード検索だけでなく、科目、単元、出題年度、理解度、付箋のあるなし、
解答が○の問題、×の問題、など、検索条件が非常に豊富です。
一方、速学の方はキーワード検索と理解度、付箋のあるなしで絞り込みができます。
科目横断的な検索はできません。
例えば、平成30年度の問題だけ抽出するとか、
コンクリートに関する問題を構造・施工分野をまたいで抽出するとか、
いろいろな条件で問題を抽出したいということであれば
合格ロケットが適しています。
問題出題形式
合格ロケットには【学ぶ】モードと【解く】モードの2種類がありますが、
速学は○×問題を解くモードの1種類となっています。
合格ロケットの【解く】モードは速学の解くモードと同じです。
○×で答えを選択して、解答解説を確認、3段階で理解度の仕訳を行えます。
合格ロケットの【学ぶ】モードですが、
問題と解答をただ見る(読む)だけのモードです。
問題文と解答解説を同時に表示するパターン、
問題文だけを表示するパターンがあり、
それらを問題ごとに表示するか一覧で表示するかも
選ぶことができます。
速学には問題文や解答解説を見る(読む)だけの
機能はありません。
合格ロケットも速学も過去問題20年分が収録されているのは同じですが、
合格ロケットの方は【直近の10年分】と【過去の10年分】で
モードを分けることが可能です。
いきなり20年分もやろうとすると量が膨大すぎで気が滅入ってしまいますが、
最初は直近の10年分だけ先に取り組み、
そのあとに過去の10年分に取りかかると言うことができます。
一方、速学の方は10年分ずつ分けると言うことはできませんが、
過去20年分の問題がそれぞれの単元ごとに
第1部、第2部、第3部とはじめから区分けされています。
まずは第1部からはじめて、その科目の第1部を全て終わらせます。
第1部が終わったら第2部にとりかかり、
第2部が終わったら第3部と進めていきます。
第3部が終わった時点で過去20年分の全問題に触れたことになります。
問題解答解説
どちらの教材も解答解説は詳しいと思います。
問題ごとにメモを残したいときに使えるメモ機能も
どちらの教材にもついています。
問題を解き終わって解答を確認する画面で、
合格ロケットの方は問題と解説が表示されているだけですが、
速学の方はテキストのその問題の関連事項が書いてある部分へのリンクと、
関連問題一覧へのリンクが表示されていて、
解答解説と併せてテキストや関連問題をを確認したいときに便利な設計となっています。
問題印刷機能
どちらの教材にも問題を印刷する機能がありますが、
この機能はそれぞれの教材で少し違いがあります。
合格ロケットでは「問題のみ」と「問題と解答解説」の印刷が可能です。
検索機能で平成30年度の問題のみとか検索をかけて、
それを印刷することも可能です。
また、印刷はいったんデータをPDFファイルにして、それから印刷するかたちになります。
学ぶモードの中にPDFというボタンがあるので、それを押せばPDFファイルになった資料が表示されます。
合格ロケットでは電子ブックで問題をテキスト化したものが提供されているので、そこから印刷を書けることも可能は可能ですが、操作が面倒で時間がかかるので、問題を印刷する場合は学ぶモードから行った方が楽だし早いです。
速学では「問題」「 解答(正誤のみ)」「 解説(図あり)」
「 解説(図なし)」「 穴埋め問題(図あり)」 「穴埋め問題(図なし)」の
印刷が可能です。
穴埋め問題というのは解答解説の一部が空欄になっているものです。
速学では検索機能で検索した結果を印刷することができません。
印刷画面では単元で絞り込みを行い、かつ、理解度で絞り込みを行った結果が
ブラウザ上に表示されるので、それをブラウザの印刷機能を使って印刷します。
もしPDFファイルにしたい場合は印刷の時にプリンターではなく、
AdobeAcrobatなどPDFファイル作成ソフトを選択することになります。
類似問題表示機能
合格ロケットの方では類似問題がある場合は、
問題の解答解説文のところに何年度の何番の問題の類似問題ですという
表記が入っています。
速学の方では問題の解説が表示されるところに
類似問題のタブが表示されるので、
そこをクリックすると類似問題が一覧で見ることが可能です。
類似問題を確認したいときに
合格ロケットでは記載の問題を検索する等して探す必要がありますが、
速学の方ではクリックするだけで一覧で見ることができるので便利です。
テキスト
どちらの教材にもテキストがあります。
合格ロケットの方には、
問題と解答解説が一覧になったものと、
ポイント解説集があります。
速学の方はポイント解説集のみです。
どちらの解説集もオンライン上でのみ使用が可能です。
(印刷教材を買った場合はこの限りでない)
合格ロケットのポイント解説集は
出題した年度と問題番号の記載があるので
このポイントが頻出している内容なのが一目でわかります。
速学のポイント解説集は、
穴埋め問題集を兼ねています。
「穴埋め問題」というボタンを押すと、
重要な用語等が見えなくなるので、
用語を覚えているか確認しながらテキストを読むことができます。
ライブ配信講義
どちらの教材にもライブ配信講義があります。
合格ロケットはユーザーのみが視聴可能、
速学はユーザー以外の人も視聴可能となっています。
アーカイブ視聴はどちらの教材も可能です。
ただし、合格ロケットはライブラリー会員という有料会員のみが
アーカイブ視聴可能となります。
速学はアーカイブ視聴も無料です。
速学の方にも有料の動画サービスがあります。
無料の動画では基本問題を主に扱っているのですが、
有料の動画では主に扱う問題が応用問題になります。
質疑応答や相談を受付も有料動画サービスに含まれています。
講義内容ですが、
合格ロケットは全科目、
速学は環境・構造・法規の3科目について扱う仕様となっています。
音声教材
どちらの教材にも音声教材が用意されています。
同じ音声教材ですが、読み上げられている内容が異なります。
合格ロケットの音声教材は問題の正答肢を、
速学はテキストの文章を、
それぞれ読み上げる格好となっています。
なお、速学の音声教材は有料のWebテキストを購入された方のみが
使用できるものとなります。
進捗状況管理
どちらの教材にもどこまで問題を解いたかがわかるような
仕組みが備わっています。
自分の進捗状況を他のユーザーと比べることもできるので、
自分の勉強が進んでいるのか、遅れているのか把握することができます。
これに加えて、速学では無料マネジメントサービスというものがあります。
進捗状況を報告することで、アドバイスをもらえるサービス。
ただ、個々人それぞれについてアドバイスをくれるわけはなく、
最初にある程度グループ分けされて、
そのグループごとにアドバイスをくれるような仕組みになっています。
質疑対応
合格ロケットではお問い合わせフォームから質疑応答が可能になっています。自分も過去に一度問い合わせさせてもらったことがありますが、丁寧な回答をいただくことができました。
速学の方ですが、お問い合わせフォームから問題の内容に関する問い合わせはできないようです。(お問い合わせフォームのページに記載がありました)しかし、Webテキストを購入した方はテキストや解説を読んでいて理解できない部分についての質問に対応してもらえます。
オンラインのライブ講義でも講義の内容に関する質疑は受け付けてくれます。
ただし、速学の場合、質疑応答は有料のオンラインライブ講義でのみ受付と
なっています。
基本料金内で使えるサービス
合格ロケットユーザー、および、速学有料会員になったときに、
両方の教材で共通して上記であげたほとんどの機能は
基本料金の中で使用可能です。
有料になる部分は上記にでもいくつかあげましたが、
それ以外に有料になる部分、オプションになる部分を
以下にまとめておきます。
(テキスト)
合格ロケットはアプリ内での閲覧は無料。
印刷教材が欲しい場合は有料ですが入手可能です。
速学はテキストがオプションになるため、
テキストが必要な場合は別途費用が必要です。
(音声教材)
合格ロケットでは音声教材は基本料金内で使用が可能です。
速学は上記のテキストを購入した人だけが
音声教材を使用することができます。
(正誤逆転問題)
これは速学だけのサービスですが、
これまで出題されてきた過去問題の正誤を入れ替えた問題が用意されています。
過去問題を覚えてしまってなんとなく答えは出せる問題に対して
本当に理解できているかを確認するための教材になっています。
こちらはオプションとなりますので有料です。
(模擬試験)
速学では学力テストと模擬試験がそれぞれ1回ずつ無料で受験が可能です。
合格ロケット自体に模擬試験等のサービスはありません。
ロケットユーザーは教育的ウラ指導が主催している
「一発逆転模試」という模擬試験を受験する人が多いです。
これは有料となりますが、
毎年良問揃いの模擬試験と評判が良い試験となっています。
この模試はロケットユーザーに限らず誰でも受験可能です。
まとめ
以上、速学と合格ロケットの比較点をまとめてきました。
ここまで読んでくれた人の頭の中には
こんな疑問が浮かんでいるんじゃないでしょうか。
結果、どっちの教材を使うのが良いの?
僕の答えは、「どっちでもいい」です。
上記に書いたとおりできることは微妙に違う部分もありますが、
基本的にはどちらも優れた教材だし、
合格に必要な知識はどちらの教材にも同じように詰まっています。
あとはそれを自分の中に刻んでいくかという勝負になると思う。
どちらの教材も制限はありますが無料でお試し使用できるので
実際に使ってみてください。
画面の構成がこっちの方が良いとかそういう理由で決めるのもありだと思います。
長い間お付き合いする教材になりますので、
使い心地の良いものを使った方が絶対良いです。
各教材へのリンクを下に張っておきます。
また、それぞれの教材についてもう少し詳しく紹介した
記事があるのでそれも併せて読んでもらえるとうれしいです。