【1級建築士試験】独学者向け学科試験教材まとめ(前編)

1級建築士試験を独学で勉強している方たちは
どんな教材を使って勉強されているでしょうか。
自分も試験対策をするに当たって、
どんな教材があるのかからいろいろ調べて決めましたが、
その時に調べたことをそのままにしておくのも
もったいないなと思い、記事にしてみることにしました。

この記事はだいぶ長くなってしまいそうなので、
前編と後編と2つに分けることにしました。
前編では自分が調べた教材の紹介と、
使う教材に選んだ理由、
選ばなかった理由をまとめます。
後編では今回紹介する教材はこういう使い方をしたら
いいんじゃないかということをまとめます。

ちなみにですが、教材を選ぶ際に、
書店で購入できる過去問やテキストは
選択肢から外しました。
メイン教材として使うのは
内容のボリューム的に難しいのかなと
思っているからです。
メインで使う教材は
なるべくお金がかからないもの、かつ、
通信教育系、もしくは、通信販売されている
過去問の収録数などが充実している教材を選び、
その中から決めることにしました。

候補にした教材

自分で調べてみた教材は以下の5つになります。
教材の価格も表記しておきましたが、
2021年3月9日時点での情報になります。
教材の詳細や正確な価格については、
各教材の公式サイトをご確認ください。
それぞれ紹介文の中にリンクが貼ってあります。

合格ロケット

今回自分が使う教材に決めたのが
この合格ロケットです。
前回の試験の時も使った教材です。
今回は気分を変えて別教材にしようと思い、
他の教材を調べて見たわけですが、
最終的に去年と同じという結果になりました。

この教材はもともと合格物語という名前で
発売されていたものですが、
その時にこのソフトを紹介した記事を書きましたので
詳しくはこちらの記事を読んでみてください。

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合格物語スタート画面

簡単に特徴をまとめるとこんな感じです。

・過去問題20年分が収録されている
・問題は4択ではなく、一問一答方式で収録されている。
・スマートフォン、PC、タブレットなどインターネット接続できる端末から使用可能
・基本データベースソフトなので詳細な問題検索機能がついている
・音声教材がある
・無料のオンライン講習会に参加できる
・価格 新規購入の場合 69,300円(税込)

独学組

一級建築士を独学で使う教材と言えば、
合格ロケットと双璧をなすのがこの独学組じゃないでしょうか。

この教材も実際に使っていた時期があります。
使っていて感じたことを別の記事にまとめてあるので、
詳しくはこちらを読んでもらえればと思います。

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独学組イメージ

ここでは簡単に特徴だけ上げておきます。

・過去問題20年分が収録されている
・問題は4択ではなく、一問一答方式で収録されている。
・教材はPDFファイルなのでスマートフォンやPC等の端末からも使用可能
・よく出題される問題順に掲載されている
・単純に過去問が掲載されているわけではなく、選択問題、穴埋め問題、数値問題等に形式を変えたりして覚えやすいように工夫されている
・価格 73,700円(税込)

スタディング

建築士試験の通信教育の中では
おそらく一番新しいのではと思いますが、
スタディング 建築士講座
と言う教材があります。

映像授業を受けて、問題を解いてという
通学でやっていることを自宅でやる感じの
勉強スタイルになります。

この講座の特徴
・映像講義が受けられる
・一問一答方式の問題集と4択方式の問題集がある
・スマートフォン、PC、タブレットなどインターネット接続できる端末から使用可能
・勉強仲間機能という受講生同士のオンラインコミュニティがある
・製図対策講座が含まれている
・価格 新規申込み 107,800円(税込)

大手の学校でも通信でフルスペックの映像講義を
受けることができる講座がありますが、
30万円前後の授業料が必要になってしまいます。
この金額でフルスペックの映像講義を
受けることができるのは
今のところスタディングだけだと思います。

1級建築士ネット講座

この1級建築士ネット講座
ここで紹介している教材の中では
あまり聞き馴染みのない教材かもしれませんが、
とても内容の充実した教材になっています。

この講座の特徴
・過去問題20年分が収録されている
・学習項目ごとに4択問題のかたちで収録されている
・ひとつの学習項目につき、A3の用紙2枚にまとめた項目別一覧表が用意されている
・重要事項を解説した教材がある
・用語を解説した教材がある
・テキストや問題集はPDFファイルで提供されるのでスマートフォン等で持ち歩くことができる
・音声講座がある
・製図対策講座が含まれている
・YouTubeでの映像講義がある(2021年4月より)
・価格 年会費 20,000円 (延長の場合は10,000円/年)

無料で見ることができるものもいろいろあるので、
ぜひwebサイトから確認して欲しいのですが、
他の講座にはない問題のまとめ方や問題の分析などがあり、
音声講座があって、製図講座もあり、なおかつ、
4月からはYouTubeでの講義も始まって、
やたら充実した内容になっているんです。
それでいて、価格は20,000円という破格値。

ソフトとPDFファイルという違い、
問題出題方式の違いはありますが、
価格も安いし、
内容的にも合格ロケットに負けないくらい
充実している講座だと思いました。

この教材については、
実際に購入して使ってみたので別記事としてまとめてみました。

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一級建築士試験ネット講座

日建学院 1級建築士通信合格コース

資格学校はノーマークだったので知らなかったのですが、
たまたまサイトを見ていたら、
1級建築士通信合格コース
なるものを発見したので調べてみました。

この講座の特徴
・通常の映像講義で使用しているテキスト・問題集・法令集が手に入る
・問題集の過去問は4択問題が学習項目別に10年分収録されている。
・要点ポイントを解説した講義動画(全8回)を見ることができる
・模擬試験を受けることができる(3回分)
・簡単な製図試験用の講義が含まれている
・価格110,000円(税込)

この講座の一番のメリットは
講義で使うテキストや問題集が手に入る事だと思います。
市販のテキストは内容的に充実していないこともあり、
メルカリやオークションサイトなどで
資格学校のテキストを年度が古い教材にもかかわらず
かなりの高額で手に入れている独学者が
多いそうです。
最新の教材が正規のルートで手に入り、
なおかつ、簡単な映像講義と模擬試験がついて
この価格だったらアリかもと思いました。

合格ロケットを選んだ理由、その他教材を選ばなかった理由

このような感じで教材について下調べをしたあとに
今年の勉強はどうやった進めようかと
いろいろ考えを巡らせてみました。

そして、今回の試験はこんなことを意識してみることにしました。
・過去問をベース教材にして復習を徹底する
・勉強の負担をできるだけ軽くする
これをふまえて作った勉強計画が
先日出した記事に書いた計画です。

こういう勉強のやり方で進めていこうとした時に、
以下のような仕様だったら便利だなと思いました。
・問題の収録数が多い
・理解済みの問題とそうでない問題が区別できる
・上のように区別した問題だけを抽出できる
・すき間時間や予定外に空いた時間も使いたいので紙ベースではなくオンラインベースの方が都合がいい

このような仕様を満たしてくれていたのが合格ロケットだったんです。

独学組は教材がPDFファイルになっているので、
スマートフォンにデータを入れておけばどこでも使えるのですが、
理解済みの問題とそうでない問題の仕分けが
端末上ではできません。
プリントアウトしたものに手書きで印をしていく方法になると思うので、
そうすると、プリントアウトした教材を持って出かけなくてはいけなくなります。
また、PDFデータですので問題の検索や抽出と言った機能は使えません。
ただし、この教材のPDFファイルは文字認識されているので、
文字検索をすることは可能です。

スタディングはオンラインベースで勉強できる点や、
問題横断復習機能という機能を使えば、
理解していない問題だけを抽出して勉強できそうな感じがしたので
良かったのですが、
収録問題数が少ないのが気になりました。
今思えば収録問題数が少ないのは
類似問題をひとつにまとめたからだったかもしれませんが、
それを確認することができなかったので
今回は選びませんでした。

1級建築士ネット講座は収録問題数は申し分ありませんし、
コストパフォーマンスも大変高く、
講座としての完成度のとても高いと思いますが、
PDFファイルの教材になるので、独学組と同様に
理解している問題としていない問題の仕分けを
紙ベースで行う必要があるので、
自分が今回やろうとしている勉強のやり方には
合わないかなと思い選びませんでした。

日建学院の1級建築士通信合格コースは
テキストや問題集が冊子なので、
基本紙ベースでの勉強になるかと思うので
今回は選びませんでした。

まとめ

今回の前編はここまでです。

1級建築士試験は学校に行って勉強するものだというのが
常識的な判断でしたが、
今は独学する人も増えてきているようです。
増える結果となった最大の理由が
資格学校で使うものと同等のレベルの教材が
学校に行かなくても手に入るようになったからだと思います。
テキストはまだ資格学校のものの方が充実している感じはしますが、
過去問題は資格学校の教材よりも充実したものが
独学者でも手に入れることができるようになりました。
このように教材が進化してくれたことは
独学者にとっては非常にありがたい事だと思います。

さて、今回はこの辺で終わりにします。
次回後編は、紹介した教材を
どういう人がどうやって使うのがいいのかを
自分の主観でまとめていきます。

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